行政書士試験は過去問だけで合格できるのか?
この話題はWEBやYouTubeなどでも、世間でよく目にするテーマの1つです。
私は完全独学で2023年に行政書士試験に、仕事をしながら合格しました。
勉強時間の大半を過去問で勉強していたので、行政書士試験は過去問だけで合格できるか、どうやって過去問を勉強したか、投稿していきたいと思います。
私が行政書士試験受験勉強で使ったコンテンツと割合
まずは私自身が何を使って、そのコンテンツをどのくらいの割合で勉強したかを、簡単にまとめました。
ちなみに法律の勉強が初めてだったので、学習深度によって使用コンテンツの割合が変わってきているので、年度を追って(2021年~2023年)振り返ってみます。
私が行政書士試験受験勉強で使ったコンテンツ
私が勉強期間中に使用したコンテンツは以下です。
完全独学なので、予備校にも通っていませんし、模試も1度も受けていません。
極力省エネでの勉強を目指していました。
- 基本書
- 肢別本
- 5肢択一過去問
- 記述式問題集
- 合格道場
- AmazonのKindle Unlimited
2021年に使ったコンテンツと割合
法律の勉強が初めてだったので、基本書を読むだけでほぼ終わった1年でした。
2021年4月から行政書士試験の受験を決め、初めて法律の勉強を始めました。
使用したコンテンツは以下です。
- 基本書
- 5肢択一過去問
- AmazonのKindle Unlimited
まずはどんな内容を勉強するのか、また法律知識も全くなかったので、書店で行政書士試験専用の基本書を購入しました。
仕事をしながらの受験勉強だったので、主な勉強時間は通勤電車の中です。
2021年は基本書を4回程通して読んだと思います。
その後過去問を解いてみましたが、全くと言っていい程、歯が立ちませんでした。
過去問は各資格4、5問といて、ギブアップ。
基本書の内容は理解できましたが、基本書の内容と過去問は乖離が激しく感じ、過去問に多くの時間を使うようになりました。
また、内容が分からな過ぎてWEBやYouTube、AmazonのKindle Unlimitedを利用して、知識の補完をしていました。
その時期はもう秋頃10月に入るか入らないかです。
結局過去問は、解説を読み込みながらじっくりやっていたので、各科1/3はやったでしょうか。
あまり手を付けることなく、行政書士試験当日になってしまいました。
当然、不合格ですよね。
2022年に使ったコンテンツと割合
知識補充のために、とにかく肢別本を回す1年でした。
2021年行政書士試験のその日の夜から、FP3級の試験勉強に取り掛かりました。
FP3級の試験が1月下旬だったので、その試験を終え休憩を挟んだ2月から、2022年の行政書士試験の受験勉強を開始しました。
使用したコンテンツは以下です。
- 基本書
- 肢別本
- 合格道場
- 記述式問題集
- AmazonのKindle Unlimited
まず前年は当たり前の不合格を喰らっていたので、復習がてら基本書を2回読みました。
2021年時にまあまあ読んでいたので、3月中には特に躓くことなく読了できました。
ここで、2021年基本書の内容だと全く足りないので、何をしようか考えました。
基本書の内容は分かる、でも圧倒的に知識が足りない。
そこで手っ取り早く行政書士試験を知るために、2021年ほとんど手つかずだった、過去問に手を付けることにしました。
でも知識のない中5肢択一の過去問をやっても、苦痛だなと思い、肢別過去問を購入しました。
肢別過去問は一問一答形式の問題集で、1問ずつ解説が付いているものです。
知識を補完するためにも、1つずつ潰していこうと思ったのです。
肢別過去問を行政書士試験日まで、繰り返し解きました。
ほとんど肢別過去問集の解説から知識を吸収していましたが、それでもわからない場合はWEBやYouTube、AmazonのKindle Unlimitedの書籍で知識の補完を行いました。
また私は通勤電車の中でも勉強をしていたので、肢別過去問は重いし邪魔です。
スマホで勉強できるコンテンツがないか探していたところ、行政書士試験合格道場というサイトを見つけました。
9月頃に行政書士試験合格道場に有料登録をし、以降電車の中ではこれを使い問題を解いていました。
ただ、焦りは出るものです。
2021年記述式の勉強を全くしていなかったので、直前期に記述式問題集を購入し、7・8問位は解いてみたでしょうか。
全く解くことができませんでした。
そしてやはり、記述式問題集はそのままお蔵入りしました。
2023年に使ったコンテンツと割合
肢別本をただ回すだけでなく、自分なりに使い方に工夫をした1年でした。
2023年の行政書士試験の勉強は、2022年の本試験も2021年よりは解けた気がしましたが、不合格確定だったので試験当日から変わらず勉強を進めていました。
この年合格することができました。
使用したコンテンツは以下です。
- 肢別本
- 合格道場
- 記述式問題集
1年を通してメインコンテンツは肢別本です。
通勤電車で肢別本を持っていなかった日は、スマホで行政書士試験合格道場を使い過去問を解いていました。
この年は肢別本をただ解くだけでなく、自分なりに使い方を考えて使用していました。
記述式問題集は、5問位で挫折。
結局記述式問題集は、2年間で最後まで解くことができず、開いてもいないページがあるままでした。
メイン使用は行政書士試験の肢別過去問
肢別過去問は、結局2年間手放すことができないアイテムでした。
肢別過去問集を使ったのは、行政書士試験の受験勉強の2年目からだったのですが、2・3年目はほぼ肢別過去問集に終始した勉強でした。
行政書士試験の1年目の時に、出題形式と同じ5肢択一の過去問に取り組みました。
ただ全く解くことができず、数問ペラペラと解いただけで、行政書士試験の当日になってしまっています。
行政書士試験の2年目は、これだと全く勉強にならないと思っていたので、1問1答形式の肢別過去問に切り替えました。
なぜ肢別過去問に切り替えたのか
そもそも私は、5肢択一の過去問は、感に頼ってしまい、勉強した感じがしなかったんです。
最初に購入した5肢択一の試験形式の過去問だと、とにかく全く解けなかったので、1肢ずつ見て、正誤判断ができるようになることが必要だと感じました。
そのため1問1問確認できる、肢別過去問本に切り替えました。
肢別過去問は、1問ずつ〇×で解答する形式の問題集です。
まずは知識を習得するために、問題を解き解説を読み込む、とにかく1問1問丁寧に解くことを心がけました。
肢別過去問をどうやって使ったか
事細かな肢別過去問の使い方は、長くなってしまうので、別の記事で投稿したいと思います。
私は肢別過去問を問題集で使うというよりも、解説書というような感覚で使い始めました。
行政書士試験の基本書で足りない知識の補充をするという役割です。
法律の知識がないので、当然最初の頃はほとんど正解することができません。
問題は合ってたらラッキーぐらいな感覚で、解説をとにかく丁寧に読み、内容を理解することがメインです。
私が使っていた肢別過去問は左側に問題、右側に解説が掲載されている問題集です。
見開きで右側の答えや解説が見えてしまうので、この形式を避ける方はいらっしゃるかもしれません。
でも私はあえて問題と答えや解説が、ページをめくらなくても見比べられる問題集を選びました。
1問1問ページをめくって答えや解説を確認するのが、時間ももったいないし面倒だったのと、解説を読みながら実際の問題がどう出題されているのか、確認しながら進めたかったからです。
行政書士試験において過去問の重要性:合格の鍵を握る理由
どんな試験においても、過去問は重要だということはよく言われています。
これは行政書士試験においても同じことが言えます。
私が過去問をメインで勉強をしていて、実際に重要だなと感じたことを挙げてみます。
- 行政書士試験で出題されそうな箇所がわかる
- 勉強の方向性がわかる
- 勉強の目安になる
行政書士試験対策の予備校を利用しているのであれば、勉強の方向性も教えてもらうことができます。
ですが私のように完全独学で行政書士試験に挑んだ場合、まずはどこから勉強の手をつけていいかが全く分かりません。
その点過去問は、今まで行政書士試験で実際に出題されていた問題を集めているので、行政書士試験で必要な知識の範囲や勉強の方向性、勉強の目安を知る手がかりとなります。
完全独学で勉強をするには、絶対に無視することのできないアイテムです。
過去問を解いていると気づくことがあります。
それは似たような論点が繰り返し、出題されることがあり得るということです。
過去問を解いていると、このような重要論点を知ることができます。
この重要論点に関しては、他の行政書士試験受験生も必ず勉強してくるところなので、落とすことはできません。
このようなヒントから、知識を広げて勉強を進めていく指針となります。
過去問は行政書士試験のヒントがたくさん落ちています。
このヒントを掬い上げ、行政書士試験合格につながるような勉強に結びつけてみてください。
行政書士試験の過去問の選び方:効果的な問題集の見極め方
行政書士試験の過去問は大きく分けると2種類あります。
- 肢別過去問
- 5肢択一過去問
どちらを使うかはご自身の好みであったり、使いやすさ、勉強の進み具合など、様々な要因を加味して選んでいくと良いでしょう。
肢別過去問はどんな過去問?
私はこの肢別過去問を利用しました。
- 法律の勉強が初心者の方
- 行政書士試験の問題に不慣れな方
- 5肢択一の過去問を解いてもなかなか点数が伸びない方
1問1答〇×形式の過去問です。
行政書士試験の実際の試験の問題は、5肢択一の出題形式です。
つまりこの肢別過去問は、試験の問題を1肢1肢バラバラにして解答できる問題集です。
いきなり5肢択一の出題形式に取り掛かると、面食らってしまったり、じっくり問題と向き合うことがしづらいかもしれません。
そんな時肢別過去問はおすすめです。
私のように圧倒的に知識が少ない場合や、行政書士試験の問題に不慣れな場合は、この肢別問題の方が勉強しやすいので試してみてください。
5肢択一過去問はどんな過去問?
結局私はほとんどこの過去問は使うことはありませんでした。
5肢択一問題の練習は、合格道場というサイトで隙間時間に勉強していました。
- 行政書士試験の勉強がそこそこ進んでいる方
- 行政書士試験の試験形式になれたい方
- 実戦的な過去問学習をしたい方
5肢択一過去問は、行政書士試験の試験形式と同じ出題方法です。
私は1年目に最初この5肢択一の過去問にてをかけました。
行政書士試験の基本書を読んで取りかかったのですが、全く答えることができませんでした。
5肢択一過去問は、各肢の正誤を判断し、正解を見つけ出す作業をしなくてはなりません。
肢別過去問よりも、正解を導き出すのに行うステップが多いのです。
私は法律の勉強が初心者なので、他の肢に引っ張られて、正しい過去問の勉強ができませんでした。
もちろん最初から5肢択一過去問で勉強をして、行政書士試験に慣れておくというのも戦略の一つです。
ただ私の感覚では、法律の勉強が初心者の場合、知識の習得の観点からも、いきなり5肢択一過去問の勉強は、少し壁が高いなと感じました。
私の行政書士試験の勉強は過去問がメインだった
3年間勉強した中で、2年間はほぼ過去問学習でした。
私は法律の勉強をしたことがなかったので、2021年は行政書士試験の市販で販売されている、基本書を読み込むだけでほぼ終わってしまいました。
2022年からは、行政書士試験に太刀打ちできるよう知識を補充すべく、肢別過去問をメインに勉強しました。
過去問だけで行政書士試験に合格できるのか?とい部分については、どこまでが過去問だけと定義するかによって変わってきます。
私は過去問メインの勉強でしたが、最初に行政書士試験の基本書を読んでいます。
法律の勉強が始めてで完全独学を目指す方は、まず私のように基本書から入る方が多いのではないでしょうか?
そうなると厳密にいえば、過去問の勉強だけで行政書士試験に合格したとはいえません。
ただ、基礎的な法律知識がある方であれば、いきなり過去問から始めて過去問で終わる勉強も可能だと思います。
行政書士試験に必要な過去問以外の勉強って何だろう?って考えてみた
私は完全独学だったので、過去問以外の勉強って何だろう?と考えることもありました。
過去問をメインに勉強していましたが、行政書士試験に合格するため、他にやれることはないか、やるべきことは何かと考えたことがあります。
そこで考えたのは、
- 予想問題や練習問題をやる
- 記述式の勉強をする
- 模試を受ける
ここまでは、皆さんも思いつく項目ですよね。
ここで私は模試を受けることをまず省きました。
理由はド貧乏で模試のお金をケチったからです。
セオリーというか、本来的には模試を受けるのはおすすめです。
自分の現在地や弱点が把握できるからです。
また行政書士試験を見越して問題作成されているので、模試で出題された論点が本試験でもでる可能性があります。
1度勉強したのと、初見とでは、手ごたえが全く違います。
そして予習問題や練習問題ですが、私は合格道場を契約していたので、過去問以外の問題はこれでいいかな?と考えました。
ただし、市販の書籍で予備校が出版している予想問題集は、ちょっぴり魅力的でした。
各予備校では、模試の出題も含めて、行政書士試験の予想問題を作成しています。
予想問題が行政書士試験で形が違っても、同じ論点が出題される可能性があるからです。
論点を勉強しておくのと、いないのとでは、大きな差がでてしまいます。
でも私はフルタイムで仕事をしていて、時間的に手一杯だったので、無理に手を広げず2023年はやり過ごすことにしました。
残りは記述式の勉強についてです。
記述式は全くできないので、記述式問題集は購入しました。
でも結局最後までページを開くことなく、むしろ半分も開かず、2023年の行政書士試験で合格しました。
このように過去問以外にも、行政書士試験で勉強できることはたくさんあります。
ただ、お仕事をされているなど、勉強時間が時間が少ない場合、あまり手を広げ過ぎてしまうのは、返って悪手になりかねません。
どれも中途半端になってしまうのが、1番怖い状態です。
それならば行政書士試験の情報が満載の、過去問に絞って勉強を進めていくのも、1つの方法となります。
今回のまとめ。行政書士試験の勉強は、過去問学習で効率アップ。
私は行政書士試験の受験勉強をするにあたり、ほとんどの時間を過去問の勉強に当てていました。
完全独学でひとりぼっちで勉強をしていたので、まずどこを勉強していいか全く分かりません。
そんな中、その勉強の方向性の手がかりになったのが、過去問です。
過去問は、実際に今まで行政書士試験で問われた問題です。
過去問を勉強することにより、勉強すべき箇所、そして出題される可能性の方向性を知ることができます。
過去問を何度も何度も繰り返し、また自分なりにただ問題を解くだけでなく、工夫を凝らすことで、自分の手応え的に大きく飛躍をしたと考えています。
勉強方法は人それぞれ違うかもしれません。
私のように完全独学で行政書士試験に挑むのであれば、過去問の勉強はマスト、つまり決して外すことのできない学習方法です。
ただし、ただ問題を解くだけであれば、思ったように点数が伸びない可能性が考えられます。
ならば自分で負荷をかけたり、過去問を使う時に工夫をするなどして、別視点で勉強することが重要になります。
私が行政書士試験の勉強をするにあたり、この部分が合否を分けた大きな分岐点だと思っています。
何度も繰り返し過去を解くので、正直なところ答えを覚えちゃう!
だから無意識のうちに、覚えた答えを解答していることが多々あり……。
ただ過去問を解くだけであれば、行政書士試験に合格することはできていなかったでしょう。
当ページの冒頭で申し上げた、行政書士試験は過去問だけで合格できるのか?
私の経験から行くと、ほぼ過去問の勉強、過去問の学習メインで、行政書士試験に合格することは可能だと思います。
どれだけ工夫して勉強できるか、上手に使いこなすことができるか、これが過去問の勉強メインで行政書士試験に合格するコツとなるでしょう。
要は過去問を使おうが使うまいが、勉強の仕方一つで、行政書士試験の合否が変わってくると実感しました。
長い受験勉強時間になるかもしれませんが、諦めず頑張っていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。