行政書士試験の勉強で、過去問をやろう!と思ったとき、いつ頃、どれを、どのように使えば効果的なんだろうと思ったことはありませんか。
人により勉強方法の合う、合わないはあると思いますが、行政書士試験の勉強に過去問を取り入れることはとってもおすすめです。
私は肢別過去問をメイン使いにし、2023年行政書士試験に合格したので、過去問の勉強をついおすすめしてしまいます。
自分なりに肢別過去問集の使い方を工夫し勉強していたので、もし良かったら下記の記事も参考にしてみてください。
さて、市販で販売されている行政書士試験の過去問集には、大きく分けると2種類販売されているのはご存じですか。
- 肢別過去問集
- 五肢択一過去問集
この2つは過去問であっても、問題形式が全く異なります。
行政書士試験に合格するためには、過去問学習はおすすめの勉強方法の1つなのですが、果たしてどちらの過去問集を使った方が、効果的なのでしょうか。
ポイントはそれぞれの過去問集の特徴を理解し、自分のレベルに合わせて使い分けることです。
今回はこの2種類の過去問集について、
- それぞれの過去問集の違い
- それぞれの過去問集が、どんな方に向いているのか
- それぞれの過去問集を効果的に使うにはどうすべきか
という点に着目していきます。
行政書士試験の過去問集を上手に使って、時間を無駄にしない勉強をしていきたいですよね。
どうぞお付き合いいただけると幸いです。
過去問の重要性が分かれば、やることが見えてくる
なぜ重要、必要なのか分かれば、過去問への向き合い方が変わる!はず!
資格試験の勉強で、過去問を解くことの重要性はよく語られていることです。
予備校さんのコラムなどでも、よく書かれていますよね。
なんで過去問って重要なの?
私は法律の勉強をしたことがなく、独学で行政書士試験に挑み、合格しました。
法律学習ド素人だったため、勉強の方向性や勉強方法も全くわからない中、たどり着いた先、頼りの綱は過去問のみでした。
そのため行政書士試験について、過去問は重要であると考えています。
何で行政書士試験で、過去問が重要と考えるかというと、
過去問は、以下の内容を知るための最良のツールだからです。
- 試験の出題傾向
- 問題の難易度
- よく問われるポイント
実際、行政書士試験でも過去の問題と似たパターンや論点が出題されることがあります。
何から手を付ければいいか分からなかったので、過去問は手っ取り早い勉強手段でした。
そのため、過去問の勉強で出題傾向を把握することにより、どこを勉強していけばいいのか、試験対策がしやすくなります。
特に独学の方には、いいナビゲーターになってくれます。
また、過去問を解くことで、ただの暗記に頼るのではなく、問題文を読んで自分で考える力が身につきます。
行政書士試験では、細かい知識だけでなく、問題文の意図を理解する思考力が問われるため、過去問を繰り返し勉強することが合格に近づく勉強方法でもあるのです。
行政書士試験の肢別問題集と五肢択一問題集の違いは何だろう
行政書士試験の過去問集には、大きく分けて以下の2つに分けられます。
- 肢別過去問集
- 五肢択一過去問集
ここで肢別過去問集と五肢択一過去問集の違いを整理しておきましょう。
ザックリいうと、その文字を見れば想像がつきやすいと思いますが、
- 別過去問集
各選択肢ごとに正誤を判断する形式。
〇×形式の過去問集です。
1つの選択肢だけに集中して取り組むため、基礎知識の確認や定着には向いています。 - 五肢択一過去問集
5つの選択肢から1つの正解を選ぶ形式。
行政書士試験の出題形式と同じ過去問集です。
複数の選択肢を比較しながら、どれが正解かを考えるため、判断力や問題解決能力が求められます。
肢別過去問集は一つ一つの選択肢に焦点を当てて勉強するため、細かい知識の確認に適しています。
一方、五肢択一過去問集は実際の試験形式に近いので、全体の流れや選択肢間の比較を意識しながら解く力が鍛えられます。
以下に肢別過去問集と五肢択一過去問集の違いを、表でまとめてみました。
かなり私の主観なので、アッサリ参考程度に眺めてみてください。
肢別過去問集 | 五肢択一過去問集 | |
① 基礎知識の勉強に向いている | ||
② 知識の確認がしやすい | ||
③ 初心者でも勉強しやすい | ||
④ 苦手な部分を把握しやすい | ||
⑤ 試験(実践)形式に近い | ||
⑥ 試験テクニックの練習になる | ||
⑦ 択一以外の問題形式も掲載している | ||
⑧ 解答スピードの練習になる | ||
⑨ 中級者以上の人向き | ||
⑩ 問題数・解説が充実 |
肢別過去問集も五肢択一過去問集も、共に行政書士試験の過去問を扱っていても、用途が全く異なるので、これら過去問集を効率的に活用することがおすすめです。
行政書士試験の勉強が初めての方におすすめ!肢別過去問集で基礎を固めよう
行政書士試験初心者さんは、肢別過去問集からがおすすめ!
行政書士試験の勉強を始めたばかりの方、特に法律の勉強が初心者の方は、まず肢別過去問集から取り組むのがおすすめです。
肢別過去問集は1問1答形式、要は1問ずつの〇×問題で勉強しやすいからです。
各問題ごとに正誤を判断できるため、基礎知識の確認と定着に非常に有効です。
テキストを読んで知識をインプットした後に、肢別問題でその知識がしっかりと身についているかを確認しましょう。
私は行政書士試験に必要な知識の吸収は、肢別過去問集をメインに使いました。
肢別過去問集がなければ、私の行政書士試験合格は無かったと言っても、過言ではありません。
例えば、行政法や民法などは、膨大な条文や判例があり、最初はその量に圧倒されるかもしれません。
肢別問題を繰り返し解くことで、条文や判例の要点を一つ一つ抑え、確実に自分のものにすることができます。
また、正誤判断が容易なので、復習もしやすく、苦手分野を見つけやすいのも利点です。
行政書士試験は、暗記だけでは太刀打ちできない試験なので、肢別問題集で丁寧に内容を理解しながら勉強を進めていくことが重要です。
中級者以上でチャレンジ!五肢択一過去問集で応用力を身につけるには?
基礎知識がある程度固まってきたら、五肢択一過去問集にチャレンジしてみましょう。
五肢択一過去問集は、複数の選択肢から正解を選ぶ、行政書士試験と同じ出題形式です。
肢別過去問集とは違い、各選択肢を相対的に判断する必要があります。
この段階では基礎知識を活用し、問題文全体を理解しながら、どの選択肢が最も正しいかを考える応用力が求められます。
さて、どの位解けるでしょうか。
まずは五肢択一過去問集の問題を解くとき、選択肢を一つ一つ丁寧に読み込み、どの部分が正しいか、どの部分が誤っているかを見極める練習をしましょう。
特に微妙な表現の違いや、法律の例外規定を理解することが合否を分けます。
行政書士試験では、この微妙な違い(いじわる)の問題が多数出題されます。
複雑な問題にも対応できる力を養うために、五肢択一過去問集でこの形式に慣れることが大切です。
もしこの段階で、五肢択一過去問集に歯が立たない、間違いが多い場合は、まだまだ基礎や理解が足りていないといえます。
このまま勉強を進めても感に頼るだけの勉強になり、行政書士試験の勉強で重要な理解にまで追いつくことができない可能性があります。
五肢択一の試験形式に慣れておくことも大切ですが、行政書士試験に立ち向かえるだけの力がなければ、合格は遠いです。
時間がなく焦ってしまう気持ちもよく分かります。
ですが少しでも行政書士試験合格に近づくために、もう1度肢別過去問集に戻って、復習しなおすことがおすすめです。
レベル別でどちらも使いこなす!効果的な過去問集の使い分けのポイント
行政書士試験の勉強で過去問を使うには、肢別過去問集と五肢択一過去問集は、効果的に使い分けることが重要です。
私は基本書を読んで、すぐに五肢択一過去問集に手をつけたところ、全く歯が立たず、全然勉強になりませんでした。
このことから、段階を追った勉強は大事だと感じ、勉強方法の見直しをすることができました。
例えば、勉強の初期段階では肢別過去問集で基礎知識を固め、一定の知識が定着したら五肢択一過去問集に移行して応用力を身につけるという方法が考えられます。
また、勉強が進むにつれて、自分の苦手分野が見えてきます。
肢別問題集は基礎の復習や弱点補強に適しているため、苦手な分野があれば再び肢別過去問集に戻ることで、基礎からやり直すことができます。
逆に、得意分野は五肢択一過去問集を解いて、実戦形式での理解度を確認するのが効果的です。
このように、2種類の行政書士試験の過去問集をレベルや用途に合わせて勉強することで、より効率的に試験対策を行うことができます。
今回のまとめ。行政書士試験では肢別&五肢択一過去問集を使い分けるのが吉!
私は行政書士試験の受験勉強では、肢別過去問集をメインに使用していました。
- テキストの代わりとして
- 過去問として
- 穴埋め問題集として
このように1冊をいくつかの用途で使っています。
行政書士試験に合格した年は、肢別過去問集の内容を理解することに全力を尽くしていたので、最後の1年間のほとんどは、これに費やしています。
特に苦手分野に関しては、何度も繰り返し復習し、知識が曖昧な部分を徹底的に修正しました。
五肢択一過去問集は受験初年度から購入していましたが、結果として、全問解いていない科目もありました。
仕事をしながらで時間もなかったので、肢別過去問集で問題に対する力を付けられればOK!とし、五肢択一過去問集は解答テクニックの練習用として、主に使っていました。
肢別過去問集で問題が解けるようになっても、いざ五肢択一に挑戦すると、形式に慣れていないので解答に時間が掛かってしまいます。
行政書士試験は3時間ですが、時間との勝負でもあります。
答えが分かっていても、時間内に解答用紙に記入できなければ、不合格ですよね。
そのため五肢択一過去問集での実戦形式の練習も、侮れないと感じています。
そうして行政書士試験に挑戦した際、肢別過去問集と五肢択一過去問集をうまく使い分けることで、全体のバランスを取った勉強が可能になり、合格を手にすることができました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。